当工房では5種類のTemperament Fretから選択出来ます。
1種類目はThidel Formula1音律で、このThidel Formula1はTrue Temperament factoryで採用されている音律と同じですが、指板を製作する基準音が異なりますのでフレットの位置も異なります。
2種類目はThidel Formula1改でギター用に改良したTemperament Fretとなり上段よりもフレットの曲がりが少ないタイプとなり1種類目よりも唸りの少なく音質も端麗となります。
3種類目はThidel Formula1新改で2種類目の音律をさらに改良し、端麗な音質を保ちつつ悪い純正5度を軽減させながら3度を強化したのがThidel
Formula1新改となり、より全体の音質のバランスを良くした音律となります。
3種類目の図面は2種類目と各フレットの位置は類似しているため省いていますがフレットの位置は異なります。
4種類目と5種類目はWerckmeisterVとKirnergerVはおのずと知れた音律ですが、それぞれ音質、音色等は異なります。
下記の図はThidel Formula1(上)とThidel Formula1改(下)です。スケールサイズ、ナットやブリッジの弦ピッチ位置等によりフレットの曲がりやナットの補正位置は異なります。
下記は638mmのWerckmeisterVのTemperament指板の図面ですが、スケールサイズ、ナットやブリッジの弦ピッチ位置等によりフレットの曲がりやナットの補正位置は異なります。
下記は638mmのKirnergerVのTemperament指板の図面ですが、スケールサイズ、ナットやブリッジの弦ピッチ位置等によりフレットの曲がりやナットの補正位置は異なります。
注意事項1
1:一般的に使用されるDドロップチューニングや半音下げチューニング等は問題はありませんが、弦径が太く、そして極度なダウンチューニングには対応していませんのでご注意下さい。
2:全てのチューニングを使用して調べてはいませんので一部のチューニングには対応はしていなかもしれませんのでご注意下さい。
3:通常のギターと同じようにギターの傾け方により音程は狂いますのでご注意下さい。
4:記載されている音質は当工房個人の感想でありますので個人個人によって感じ方はそれぞれ異なりますのでご注意下さい。
5:通常のギターに使用出来るように設計はしていますが各Temperament指板を使用した時による全ての転調を調べていませんので、万が一演奏中による転調や違和感のある音質が発生した場合の保証は一切ありませんのでご注意下さい。
注意事項2
5種類の違いはゼロ・ビート(純正率)の違いでゼロ・ビートのうなり(歪み)の周波数の違いにより綺麗な音色や音質等を含んだ音を出すことが可能となります。
一番歪みが少ないのがThidel Formula1新改、Thidel Formula1改はThidel Formula1新改とほぼ同等くらい、Thidel
Formula1とWerckmeisterVとKirnergerVはThidel Formula1新改と比べると組合わせたそれぞれの音律のセント数は異なりますが0.2セントから1セント前後の違いしかありません。
ただし音質や音色等はそれぞれ異なります。
Temperament Fretのフレット溝加工された指板材を指板Rとナット溝を付けて販売をいたします。
指板Rについては下記記載のTemperament指板Rとフレットの注意事項を詳しくお読みください。
販売するTemperament FretはThidel Formula1、Thidel Formula1改、Thidel Formula1新改、WerckmeisterV Temperament、KirnergerV Temperamentは実際のギターのネックに貼り付けてチューニングや各フレット間の音程ピッチの確認済みですので販売は可能です。
その他Meantone、D.W.Gは実際に指板をネック本体に貼り付けて演奏やチューニング等の確認を取っていませんがギター用に設計済みですので販売することは可能です。
ただし本ページ項目のTemperament指板の補償についての内容をよく読み、理解した上でTemperament指板の注文の申込をして下さい。
Meantoneは一般的なギターでも使用できるように調整はしていますが、純正率の純正3度を維持したままDーA音の狂いと不自然な音階を改善する方法として当時に工夫されたのがミーントーン音律となり、全音は狭く、半音は広くなります。
そのためうねりの少ない純正率に近い長3度音程(メジャーコード)の響きが美しい和音が特徴です。
そのため一般的なギターの音楽の演奏に適しているのではありませんが、和音は綺麗なのでTemperament指板として先行販売することにしました。
下記は638mmのMeantoneのTemperament指板の図面ですが、スケールサイズ、ナットやブリッジの弦ピッチ位置等によりフレットの曲がりやナットの補正位置は異なります。
注意事項:このmeantoneは様々なサイトで詳しい音律の内容が記載されています。
様々なサイトでの音律を確認し理解した上で商品をお求めください。
注文後によるお客様の都合による返品は一切出来ませんのでご注意下さい。
D.W.Gは当工房オリジナルの音律でThidel Formula1、Thidel Formula1i改やThidel Formula1新改と同じように不均等12平均律を改良した音律となりますので音色や音質等も良くお勧めです。
極微小にうねりが含まれますが、理論上においてはピッチ安定度は良いのですが、音質や音色等はThidel Formula1やThidel Formula1改等とは異なります。
ギター用として使用出来るレベルなので、このD.W.Gも先行販売いたしました。
なお#,♭の調が少ない場合はミーントーンのような響きで和音が良く、逆に#,♭の調が多い場合はピタゴラスなような旋律になりやすい傾向にあります。
下記は638mmのD.W.GのTemperament指板の図面ですが。スケールサイズ、ナットやブリッジの弦ピッチ位置等によりフレットの曲がりやナットの補正位置は異なります。
注意事項:DWGは当工房のオリジナルの音律で、ギター専用に開発をした音律となります
注文をする際には理解した上で商品をお求めください。
注文後によるお客様の都合による返品は一切出来ませんのでご注意下さい。
このようにそれぞれの音律には特徴があり全ての音質や音色等を言葉で表すのは非常に難しいためそれぞれの特徴や唸り等はネットで調べれば記載されており、さらに動画配信サービスではピアノやギターによる音質も確認出来ますのでネットで調べて下さい。
最後に
Bach(ビレッテル)、BendelerV等およびThidel Formula1、Thidel Formula1改、Thidel Formula1新改の7弦ギター、4弦ベース、5弦ベースを今後増やす予定となります。
Temperament指板を製作する場合は必ずナットとブリッジの弦ピッチ幅及び指板R(円錐指板、円筒指板、ナットは1弦と6弦のクリアランスと弦ピッチ幅が必要/クリアランスとは1弦側のナット端部から1弦のナット溝中心部までの距離または6弦側の端部から6弦のナット溝中心までの距離を云う。)、指板の長さ、ナット幅、ナットの厚み幅、指板エンド幅、ナット切り落とし(ギブソンタイプ)、ナット溝残し(フェンダータイプ)、ナット溝及びフレット溝の深さ、1Fからナットまでの距離(約1mm縮小あり・なし/補正ナットを取り付ける場合のみ有効)が必要となりますのでお客様が購入希望する場合は必ず注文用紙に記載して下さい。
インレイ加工やホイールナットレンチ溝加工等はいたしませんのでご注意下さい。
なおフレット溝は0.6mm幅のビットで加工しますので金属製のフレットタングは0.6mmでタング凹凸幅は1mmー1.2mmくらいのものをお求め下さい。
全ての音律ではギタースケールは628mm、635mm、638mm、648mmの24Fまで可能で、全て6弦ギター専用となります。
Thidel Formula1、Thidel Formula1改、Thidel Formula1新改のみは660mm、666mm、673mmのエクストラロングギタースケールのみは対応可能となっています。
6弦の24F以降のギターについては Thidel Formula1、Thidel Formula1改、Thidel Formula1新改で648mmスケールで27Fまで、660mm、666mm、673mmは29Fまでとさせていただきます。
また12Fと24Fのみは通常のフレットと同じとなっていますのでご注意下さい。
Thidel Formula1、Thidel Formula1改、Thidel Formula1新改は24Fまでの加工で5,000円+指板材代+税
Thidel Formula1、Thidel Formula1改、Thidel Formula1新改は24F以降の加工で6,000円+指板材代+税
Meantoneは24Fまでの加工で5,000円+指板材代+税
D.W.Gは24Fまでの加工で5,000円+指板材代+税
WerckmeisterVは24Fまでの加工で5,000円+指板材代+税
Kirnerger Temperamentは24Fまでの加工で5,000円+指板材代+税
円筒指板の加工費は含まれておりますが円錐指板にする場合は+3,000円となります。
納期は木材卸業者から指板が届いてからの製作となりますので、海外からの発送であれば2週間後くらいに指板が当工房宛まで届きます。
そのため1-2週間ぐらい日本の気候に慣らしてからの加工となりますので加工発送までに1か月程度掛かります。
また燻煙木材加工にする場合も数日間の燻煙木材加工後に2週間程度置いてから加工することになります。
日本の木材卸業者から指板が届いた場合は、当工房がある場所の環境に慣らす必要がございますので1週間前後期間を開けてから指板材を加工することになります。
指板はmaple、Rose wood、Wenge wood、Blackwood、Cherry Blossom wood、 Indonesia
Sono Keling wood、Jotoba wood、Granadillo wood、North American tiger grain black walnut、padauk、Taiwan
koa grain acacia wood、Parple core woodの中から選択して下さい。
Blackwood、Cherry Blossom wood、 Indonesia Sono Keling wood、Jotoba wood、Granadillo wood、North American tiger grain black walnut、padauk、Taiwan koa grain acacia wood、Parple core woodは森林火災の影響で日本国内または海外木材メーカーで出回っている数量が少ない為、取寄せ迄月日が掛かる場合がございます。
また指板材の入手が困難となった場合にはお客様には大変お手数をお掛けいたしますが指板材の変更をお願いする場合がありますのでご注意下さい。
その他のエボニー、バーズアイメイプル等の木材はメールにて問い合わせ下さい。
燻煙木材加工は別途料金となります。燻煙後2週間経過後にTemperament指板の加工となります。
Maple指板=2,500円(税別・柾目)、Rose wood=3,000円(税別・柾目)、Wenge wood=4,000円(税別・柾目)、Blackwood=3,000円(税別・柾目)Cherry
Blossom wood(税別・柾目)、 Indonesia Sono Keling wood=3,000円(税別・柾目)、Jotoba wood=3,000円(税別・柾目)、Granadillo wood=3,000円(税別・柾目)、North
American tiger grain black walnut=3,000円(税別・板目)、padauk=3,000円(税別・柾目)、Taiwan
koa grain acacia wood=3,000円(税別・板目)、Parple core wood=3,000円(税別・柾目)
注意事項
※柾目、板目と記載してありますが、これはメーカーから提示された木目となります。
ただしメーカーの都合により板目となる場合がありますので確実に柾目を選択される場合はメールにて事前にお問い合わせ下さい。
※森林火災の影響、アメリカ国内の住居関係で木材価格の高騰や燃料費高騰の都合により金額が異なる場合もありますのでご注意下さい。
※お客様自身で実際に加工する指板は選択出来ませんのでご注意下さい。
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当工房で製作するオーダーギターの指板Rは円筒指板または円錐指板でも製作をすることは可能ですが円筒指板では254R、305R、355R、381R、406.8Rまでの指板Rとさせていただきます。
円錐指板では、ナット側は254Rからとさせていただき、指板エンド側はブリッジRにより異なりますので400R以降も可能となります。
指板Rが254Rよりもきつい(178Rや184R等)とフレットは略正確にぐにゃぐにゃしたフレットに曲げることは出来ないのが難点(特にステンレスフレット)となります。
フレットをぐにゃぐにゃに曲げない場合は、弦毎にフレットを短く切って行く方法もありますが、チョーキング時にフレットが接触して演奏し難いためお勧めいたしません。
フレット溝は0.6mmのビットで加工していますので0.62mm幅前後のフレット溝となりますので、金属製のフレットタングは0.6mm幅のフレットをご使用下さい。
注意事項
硬度が高いステンレスフレットは2.4mm幅までは曲げることは可能ですが、2.7mm、2.9mmは曲げ難いので何かしらの対策が必要となります。
ステンレスフレット以外はニッケルシルバーフレットや真鍮フレットではサイズに関係なく曲げることは可能となりますがコツが必要となりますのである程度のフレットを用意する必要があります。
手で曲げる場合はフレットプラー等の工具を2個用意して少しづつ曲げますが、フレット溝を確認しながらフレットを徐々に曲げて下さい。
特ににニッケルシルバーフレットは必要以上に力を入れるとぐにゃと曲がってしまいますのでご注意下さい。
ギターの指板にはローズやエボニー等があります。
しかしながらTemperament fretはぐにゃぐにゃしたフレットなのでエボニー、ブラックウッド等のマメ科の密度が濃い指板は入れ難くなりますので、フレット浮が発生する恐れがあるため硬質な指板の場合はお断りする場合があります。
なおローズ、メイプル、ココボロ等の指板材はいがいとスムーズに入れることが可能でした。
6弦の弦径は0.009-0.042を基本とし、0.008-0.038、0.010-0.046までが無難です。
True Temperament factoryのTemperament指板の12Fまたは24Fはフレットがぐにゃぐにゃに曲がってお客様に提供されているためSonic
Tuner ST-300等を購入する必要があったり、または別途インターネットからソフトウェアをインストールする必要があります。
当工房が提供するTemperament Fretの12Fまたは24Fは直線状となっていますので通常のギターチューナーのみで調律をし、ユニゾンチューニングでもう一度調律をすることで音程が安定しやすくなります。
またチューナーは1セント単位のチューナーが基本となり、より精度を高める場合は0.1セントのチューナーが必要となります。
0.02セントチューニングメーターでの使用は可能ですが、補正ナットをせり出す必要があるため1セント単位と0.1セントチューナーでクロマチックモードを使用出来るチューナーが必要となります。
ギターブリッジのピッチは主に10.5mm、10.8mm、11mm、11.2mm、11.3mm等があります。
ナットの弦ピッチ間は7mm、7.2mm、7.4mm等があります。
True Temperament factoryの特許の関係でTrue Temperament Fretと同じ形状にすることは出来ません。
当工房のTemperament Fretはギターブリッジの弦ピッチとナットの弦ピッチとが交差する箇所に各フレットポジションの位置となり、このフレットのフレットポジションは点と点で繋ぎ連続したカーブフレットとなっています。
万が一お客様が使用しているギターブリッジを変更する場合においてギターブリッジのピッチが異なる商品を使用する場合は音程は合わなくなる可能性がありますのでご注意下さい。
またお客様自身または各工房でナットを交換する場合はギターチェック一覧表に記載のナットの弦間ピッチと同じものに交換して下さい。ナットの弦間ピッチが少しでも異なった場合は音程は狂いますのでご注意下さい。
Temperament Fretのナットは通常と同じナット材となります。
より各フレットポジションの音程を重視する場合は補正ナットとの同時使用することでより各フレットポジションの音程がかなり安定します。
ナット材を補正する場合は基本的には1F側にナットをせり出す必要があります。
ただし個人毎に異なる指圧やギターを弾いた時の癖等により補正ナットの位置は極微小に異なります。
ナットを補正する場合はギターチューナーが必要で、一度オクターブチューニング後に補正ナットで1フレット周辺のフレットポジションの補正をすることでより音程を安定させ、さらにユニゾンチューニングをするとより音程が安定しやすくなります。
フロイドローズ、ケーラーの付属のナットを使用した場合は弦をロックするため音程の狂いやチューニングの狂いが発生する可能性がありますのでナットを使用する場合は補正ナットや一般的に使用されている牛骨ナットや水牛ナット等を使用することをお勧めいたします。
※12平均律、不均等12平均律でもピッタリと各フレットポジションの音程は合いませんが、補正ナットを使用することで各フレットポジションはかなり近い音程まで合うことが出来ます。
ブリッジは各弦毎に独立したブリッジサドルではないと音程の狂いは発生いたします。
またテレキャスターブリッジの3WAY補正サドルの使用は出来ませんのでご注意下さい。
Anazawa Guitars製造販売のTemperament指板については配送中による指板材の割れ、欠け等は運送業者による運送保険での補償となります。
また当工房側による緩衝材や梱包の不具合による破損については当工房が責任をもって商品の補償をいたしますが、補償を受ける場合は必ず梱包の封を開ける時にビデオカメラで撮影しながら梱包を開いて下さい。
配送や梱包についてはビデオ撮影による内容が無い場合は運送業者または当工房でのTemperament指板の補償は一切ありませんのでご注意下さい。
お客様が製作するギターまたはリペアショップ等でTemperament指板を貼り付ける位置やフレット溝に金属製のフレットを入れる方法等により音程ピッチがズレたり、チューニングが安定しない等のトラブルやお客様自らによる不注意や故意によるTemperament指板の床や壁等への接触による指板材の割れ、欠け等は自己責任となります。
またTemperament指板に使用する弦の太さは本ページに記載されている以外の弦径の使用や極度なダウンチューニングまたは全てのチューニングを調べていなく、さらに各Temperament指板を使用した時による全ての転調を調べていませんので、万が一演奏中による転調が出来なかった場合等の保証には対応していません。
万が一これらのトラブルが発生した場合においてもTemperament指板および代替品となる無償のギター提供や無償のギター製作等または金品等による補償は一切ありませんのでご注意下さい。
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