ギターCAD図面の描き方、注意事項等について
当工房で使用しているソフトウェアについて
- Vectric社のVcarve pro（最新版）、Cut3D、AspireとBobcad camを使用しています。
Vcarve proの読み込み可能なファイルについて
- 読み込み可能な2DベクタファイルはDXF, DWG ,AI, PDF,からソフトウェアにインポート可能ですが、PDFにビットマップが含まれている場合はインポート出来ませんのでご注意下さい。
またAIも稀にインポート出来ない場合もありますので基本的にはDXFファイルのみでの受付となります。
Cut3Dの読み込み可能なファイルについて
- 読み込み可能なファイルはSTL, 3DS, DXF, OBJ, SBP, TXT, WRL, X, LWO, V3Mからソフトウェアにインポート可能ですが、STLファイルのみとさせていただきます。
Freecadの読み込み可能なファイルについて
- 読み込み可能なファイルはDXF, DWG, Step, Iges, OBJ, STL, SVG, SHP, DAE, IFCからソフトウェアにインポート可能ですが、DXF, DWG、STLのみとさせていただきます。
イラストレーター＆２D CAD割引の描き方、注意事項について
まず初めにイラストレーターや２D CADのソフトウェアを使用しているお客様は独自で勉強をしているためギター図面を作成出来ると思いますが、使用したことがないお客様はギター図面を作成できない（図面作成に時間が掛かる、図面作成に時間がない等）が生じると思います。
そこでお勧めなのがFreecadです。
Free CADは無料で使用可能で、このFree CADを使用して２D CADによる作成方法やMarz Guitarsからインストール可能なMarz
guitar benchを使用するとほとんどのギターは寸法を入力するだけで自動で3D CAD作成は可能です。
ただしMarz Guitar Benchを使用する場合、ギター図面の読込はSVG fileのみとなりますのでご注意下さい。
なおMarz guitarは使用したことがないのでわかりませんのでSTL fileやDXF file等にファイルを変換だ切るのかはわかりません。
ギター用材のボディ、ネック、指板の大きさをご確認下さい。
※ネックポケットとネック本体の接合状態と弦のゲージによってサイズを変更することがありますのでご注意下さい。
Bolt-on Heelless JointⅡで申込む場合にはネックポケットの長さは6弦ギターの場合、最低80ｍｍ必要です。
４弦ベースの場合、最低80ｍｍで図面を作成して下さい。
なお７弦ギターの場合最低80ｍｍ、５弦ベースの場合最低90ｍｍ、６弦ベースの場合最低１00ｍｍでネックポケットの長さで図面を書いて下さい。
※使用する弦やボディ材等によってネックジョイント部の横幅、長さ、厚みの変更がありますのでご了承下さい。
※ネックジョイント付近の形状によっては、ネックポケットが長くなるように修正する場合があります。
製図の注意事項
X軸Y軸の中心部（0：0）はネックやボディの中心部位置を基軸をして下さい。
X軸方向にセンターラインを描き、このセンターラインを中心にギターのボディやネックを描いて下さい。
X軸側方向にヘッド側を描いて下さい。
CNCルーターのジグの関係上によりY軸側にネックポケットやヘッド等を描くと加工出来ませんので注意して下さい。
なお下記の画像はCut3Dの画像で、矢印の赤はX軸、矢印の緑はY軸です。
ギター用材のサイズを確認して図面を作成して下さい。
ボディ図面の描き方はボディ図面をご覧下さい。
※スケールラインからリアピックアップまでの距離が間違えて記載しています。
正しくはフロイドローズは１８ｍｍ、ウィルキンソンが23ｍｍで逆となります。
ボディ側面の描き方はボディ側面をご覧下さい。
指板インレイの描き方は指板インレイとフレッティング寸法表フレッティング位置をご覧下さい。
ギター専用のヘッド図面の描き方はヘッド図面をご覧下さい。
※ヘッド図面はギター専用です。ベースヘッド図面はもう暫くお待ち下さい。
PDFで見れない場合には参考図面Vintage Strat tipesをご覧下さい。
※Vintage Strat tipesの図面の中には、センターラインやエルボーカットライン（エルボーカットラインは間違えて描いていますのでご注意下さい。）等は点線で描いていますが、実際には一本の線で描いて下さい。
また注意事項に記載している1フレットまたは１２フレットのグリップの厚さ等が抜けていますが参考図面として捉えてください。
※下記の1～１０までの注意事項の内容が1つでも欠けている場合には割引は受けることは出来ません。
※イラストレーターやCAD図面はｍｍサイズで１：１サイズの大きさで図面を作成して下さい。
※イラストレーターで作成されるお客様は、ボディ形状をセンターを中心に左右毎にボディ形状を分けないで作成して下さい。またセンターラインのズレや図面のラインが途切れていたり等が目立ちますので注意しながら図面を作成して下さい。
※CADで作成した図面またはイラストレーターで作成した図面ファイルを開いた時に、図面の寸法が縮小されていたり、拡大されていたりしますので、DXFで保存する時は寸法に注意しながら保存して下さい。
- １：CADまたはイラストレーターで作成するボディとヘッドには必ずセンターラインを書き、線が途切れないように１本の線でギター形状やヘッド形状等を書いて下さい。
なおイラストレーターやCADで描く場合には、図面が動かないように設定（機能が付いている場合）して製図を作成して下さい。 - ２：ボディ形状にはスケールライン、１２Fライン（スケールラインの半分の位置）、ボディ表面、ボディ裏面、ボディ側面、エルボーカットライン、ウェストカットライン、べベルカットライン、コントロールキャビティー、コントロールパネル、ネックポケット形状STタイプ（ネックエンドRタイプ）/TEタイプ（ネックエンド直線タイプ）とネックエンド幅、ピックガードライン、ボディ厚さ等お客様が関わる必要な図面を書いて下さい。
またピックガードを用いる場合には、ボディ本体に取り付けたピックガード図面、ボディ本体の図面、ピックガード図面等がそれぞれ1点ずつ必要になります。
※必ずレイヤー線同士が重なったりしないようにラインをハッキリ書いて下さい。 - ３：ネック本体の形状には、ヘッド形状、フレット数（１フレット、１２フレット、最終フレットのみ必要）、ナット幅（６弦の場合４２ｍｍが平均）、指板エンド幅（６弦の場合５６ｍｍが平均）、指板厚（６ｍｍが平均）、メイプル材の場合１フレットのグリップの厚さ（指板厚も含めた厚さで1フレットの厚さが２１ｍｍの場合１２フレットの厚さが２３ｍｍ「２ｍｍ大きくなります。」になります。）１２フレットのグリップの厚さ等が必要になり、ネック角度（ネックポケット）が必要な場合にはボディ側面の図面も必要となります。
※必ずレイヤー線同士が重なったりしないようにラインをハッキリ書いて下さい。
- ４：ポットの場所（ヴォリューム、トーン）、スイッチの場所（レバースイッチ、ミニスイッチ等）、ペグ穴、コントロールビス穴、ピックガード穴は必ず中心線（十字ライン）で描いて下さい。
- ５：ヘッド形状にはスケールライン（１Fライン）、ペグ穴、ナット幅を描いて下さい。
- ６：指板面やヘッドにインレイを入れる場合には、レイヤー線が重なったりしないようにラインを明確に記してください。
- ７：ネック角度（ネックポケット）が必要な場合にはボディ側面の図面も必要となります。
- ８：ヘッドには必ず当工房のロゴが入りますのでインレイの位置にご注意下さい。
- ９：お客様が作成したギターボディ形状の外周ラインやヘッド形状の外周ラインは、当工房では修正や補正はいたしません。
当工房で修正する箇所はピックアップ、コントロール位置、ブリッジ等とさせて頂きます。 - １０：寸法等の文字が文字化けする場合がございますので、必ずピックアップ位置やネックポケットの位置等の寸法図面は印刷してください。
CADデーターやイラストレータには寸法箇所を記入しないでレイヤー線のみ表示して下さい。
３D CADの注意事項
- １：３D CAD形状は、特徴のある箇所（例ベベルカット＋アーチやボディの彫刻等）のみ図面作成して下さい。
一般的な形状となるエルボーカットやバックカット等の作成はいりません。
- 2：お客様が作成したギターボディ形状の外周ラインやヘッド形状の外周ライン、彫刻等は、当工房では修正や補正はいたしません。
当工房で修正する箇所はピックアップ、コントロール位置、ブリッジ等とさせて頂きます。
図面データーの注意事項について
- 同意書提出後によるギター本体の外周形状またはヘッド形状またはギターパーツ等の変更は出来ません。
当工房ではペグ位置、ブリッジ、ピックアップ等の図面データーのみ修正しますが、ギター形状、インレイ、彫刻等の修正や補正はいたしませんのでご注意下さい。 - 当工房ではインレイ作成はCo2レーザーは使用していません。
インレイ作成においてピン角作成で申し込んだ場合、ピン角されたインレイが欠けたりしますのでは製作することが出来ませんのでご注意下さい。
0.5ｍｍのビットで作成しますので角は0.25ｍｍで作成し丸みを持たせて作成して下さい。 - イラストレーター、２D CADで申込む場合には、別途コピー用紙にお客様が作成した１：１サイズのボディ本体の正面図、裏面図、側面図または１：１サイズのヘッド側の正面図、側面図を印刷した用紙が必要となります。
この場合ボディ本体は出来ればA2サイズの用紙で印刷して下さい。
無理な場合にはボディ本体をA3サイズの用紙で印刷して下さい。
ヘッド側はA4サイズの用紙で印刷して下さい。 - 印刷した用紙は、折り曲げたりしないでCD-Rと一緒に郵送または配送して下さい。
配送料金または郵送料金はお客様負担となります。 - 作成した図面は他のレイヤー線と重なったり、２重線等あるいは印刷した図面の線が複数重なったり、形状が把握出来ない場合には、再度郵送または配送していただく場合がございます。
- お客様からお預かりした図面データーからCADまたはCAMに変換した時に形状に不具合が生じる場合があります。
この場合は大変申し訳ありませんが、インレイやヘッド形状の変更は出来ませんのでギターを製作することが出来ません。 - ３D CADの複雑なデザイン形状や他社製品に類似するデザインの場合には製作が出来ない場合がございます。
- 特許製品、意匠や商法登録（ロゴやデザイン）または既製品に類似する製品（一部除く）は、製作することは出来ません。
パーツの寸法のお願い事について
- 使用したことが無いブリッジやピックアップを図面に作成することは出来ません。
ブリッジの寸法やピックアップの寸法は図面作成のために必要です。
お客様には大変お手数ですが、ブリッジ、ピックアップ、ペグの製造販売会社または輸入代理店等にブリッジ取付け時におけるブリッジのスケールラインと各サイズの寸法、ピックアップの寸法等の依頼をして下さい。
届いた各寸法図面を当工房までメールで送信して下さい。
あるいはお客様がパーツ割引を選択している場合、ブリッジ、ピックアップ、ペグを当工房まで送って下さい。
この部品を元にスケールラインとブリッジ取付け位置およびピックアップザクリのCADまたはCAM図面を当工房側で作成いたしますが、捨て板に試し彫りをして一度ブリッジやペグ等を取付けますので極僅かに木屑や傷が付着することがありますがご了承下さい。
CAMについて
- お客様がCADやイラストレーターで作成したギター図面のボディ外形やヘッド外形の修正は行いませんが、当工房ではブリッジ、ピックアップ等を修正し加工したCAM画面をお客様宛にメールで送信いたします。
お客様がCAMの内容を確認していただいた後、電子メールで「ギター製作して下さい。」と返答があった場合、本加工へと移ります。
※イラストレーターまたは２D CADで依頼した場合、エルボーカット、ウェストカット等のCAM加工画面の表示はあります。
※３D CADで依頼した場合にはエルボーカット、ウェストカット等も含んだCAM画面とお客様が作成した３D CADからCAM加工画面で表示いたしますが、お客様が作成したCAD図面からの変換からCAM図面へと移行しますので実際の画像とは異なる場合がございます。
※CAM画面の参考内容ストラトタイプ CAM画面を見ることが出来ます。 - お客様が作成したイラストレーターまたはCADデーターは、CAMデーターに変換されます。
このCAMデーターはCADで作成されたデーター寸法通りに加工される大きさとなり、非常に大きな用途となります。
そのためCAD画面ではなくCAM画面でのみお客様宛にメールを送信させて頂きます。
２D CAD、イラストレーターの割引不可（３D CADも含む）についての注意事項
- ボディデザインを描かないでイラストレーターまたはCADによるヘッドデザインで申込みの場合には、イラストレーター＆CAD割引対象外（ストラトやLPタイプ等のテンプレートがある場合も含む。）となります。
- 上記のイラストレーター＆２D CAD割引の注意事項の注意事項内に該当する項目のギター形状の1項目でも内容が欠けている場合には、割引は受けることが出来ません。
- 当工房で使用しているCAD 、CAMソフトウェアで変換出来ないデーターの場合には割引は適用されません。
- レイヤー線同士が重なった形状やハッキリとした形状が判明出来ない時は割引は適用されません。
- エルボーカットラインの曲面ライン（斜めライン）やベベルカットライン等の位置がハッキリしていない場合の割引は適用されません。
- ３D CADによる特徴のあるエルボーカットラインやアーチカットライン等の曲面形状が判明出来ない場合や変換出来ないデーターの場合には割引は適用されません。
- ３D CADによる特徴のあるエルボーカットやウェストカット等の曲線は滑らかに作成して下さい。
滑らかに曲線を作成していない場合割引は適用されません。 - ＣＤ－Ｒの中にはイラストレーターまたはCADで作成したコピーデーターのみを入れて下さい。
その他にデーターが含まれていた場合には割引は適用されません。 - ＣＤ－Ｒ内にウィルスが含まれていた場合には割引は適用されません。
万が一PCウィルスによる被害を当工房が受けた場合には、刑事告訴及び民事による損害賠償の請求をいたします。 - お客様側でのイラストレータやCADによる図面の修正は１回までとさせていただきますが、2回目の図面の修正を当工房に求める場合には割引は適用されません。
- イラストレーター＆CAD割引は金品またはパーツ等の引き換えはしておりません。
